特例子会社

特例子会社とは

特例子会社は、障害者雇用促進法に基づいて設立される企業で、親会社が障がい者の雇用促進や職業の安定を目的に設置します。この制度を利用することで、特例子会社で働く障がい者の人数を親会社の雇用率に含めることができます。

設立の目的

特例子会社を設立する主な目的は、親会社が法定雇用率を達成することにあります。特例子会社で採用した障がい者を親会社の雇用人数に加えることで、雇用率基準をクリアしやすくなります。

特例子会社の認定基準

特例子会社として認められるためには、以下の条件を満たす必要があります：

区分	要件
親会社	子会社の意思決定に関与しており、議決権の半数以上を保有していること
子会社	親会社との人的つながりがあり（役員の派遣など）、障がい者雇用に関して密接な関係を持つこと
	障がい者が5名以上雇用され、全従業員の20%以上を占めていること
	雇用される障がい者のうち、重度身体障がい者、知的障がい者、精神障がい者の割合が30%以上であること
	障がい者に適した施設設備や指導員を配置し、適切な雇用管理が行われていること
	障がい者雇用の安定と促進が確実に行えると判断されること

一般企業との違い

特例子会社と一般企業における障がい者雇用の特徴は以下の通りです。

項目	特例子会社	一般企業の障がい者雇用
障がい者への配慮	サポート体制や設備が障がい者のニーズに特化している	企業ごとに可能な範囲で合理的な対応を実施
業務内容	障がいの特性に適した仕事を中心に用意	障がい特性に対応した業務に従事
職場環境	障がい者の従業員が多く、働きやすい環境が整備されている	一般従業員が多数を占める

特例子会社は、障がい者の雇用を重視し、適切な環境と支援体制を整えることに特化しています。その結果、一般企業に比べて障がい者が働きやすい職場を実現できる点が大きな特徴です。