統合失調症
統合失調症とは
統合失調症は、思考、知覚、感情、行動、意欲など、さまざまな精神機能に影響を及ぼす精神疾患です。100人に1人が発症するといわれており、決して珍しい病気ではありません。
思春期後期から青年期に発症することが多く、その原因は完全には解明されていませんが、脳の神経伝達物質の異常や遺伝的要因、環境要因などが複雑に絡み合っていると考えられています。
統合失調症の症状は、大きく分けて以下の3つのタイプに分類されます。
症状の種類 | 具体的な症状 |
陽性症状 | 幻覚、妄想、思考の混乱など、通常はないものが現れる症状 |
陰性症状 | 感情の平板化、意欲の低下、思考の貧化など、通常あるものが失われる症状 |
認知機能障害 | 注意力や記憶力、判断力などの低下 |
統合失調症は、これらの症状が単独で、あるいは組み合わさって現れます。症状の現れ方や重症度は、人によって大きく異なり、同じ人でも時期によって変化することがあります。
統合失調症は慢性疾患であり、完治は難しいと言われていますが、適切な治療と支援によって症状をコントロールし、社会生活を送ることは可能です。薬物療法を中心とした治療に加え、リハビリテーションや生活支援など、多角的なアプローチが重要です。