もにす認定制度とは?認定を受ける基準やメリット・優遇措置を解説
- 公開日:
- 2026.01.30
- 最終更新日:
- 2026.02.06
障がい者の雇用を前向きに検討している企業ならば「もにす認定制度」について一度は聞いたことがあるでしょう。「もにす認定制度は知っているが、取得すればどのようなメリットがあるのか?」と疑問を持っている方もいると思います。
本記事では、もにす認定制度の概要を説明するとともに、認定を受ける方法やメリットを解説します。
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もにす認定制度とは?
「もにす認定」とは、「障害者雇用に関する優良な中小事業主に対する認定制度」の略称です。厚生労働省が主催しており、300人以下の中小事業主が認定対象です。
「もにす」の愛称は、「障がい者と企業がともに明るい未来へ進む」という目標に基づいて定められました。
もにす認定制度の認定基準
もにすに認定されるには、以下のような基準が設けられています。自社が条件に当てはまっているか事前に確認してみてください。
・会社の規模
・雇用している障がい者の数
・取組・成果・情報開示の審査結果

会社の規模
もにす認定制度の認定を受けられるのは、常時雇用する労働者数が300人以下の企業です。
したがって、従業員が1,000人いたとしても、常時雇用が300人以下ならば「もにす認定制度」の対象になります。従業員の総数が300人ではないことを覚えておきましょう。
なお、常時雇用とは、以下の条件をいずれか満たした労働者を指します。
・雇用期間が無期限である
・有期雇用の場合は、過去 1 年以上の期間について引き続き雇用されているか、雇い入れ時期から1年以上引き続き雇用されると見込まれる
雇用している障がい者の数
雇用している障がい者の数は、民間企業の法定雇用率2.7%(※)が基準です。
例えば、40人常時雇用されている職場ならば1人以上(小数点以下は切り捨て)雇用されていれば条件を満たしたことになります。さらに、指定就労継続支援A型の利用者以外で雇用率制度の対象障がい者を雇用していることも条件です。
就業時間が週10時間未満など、雇用率制度の対象障がい者に含まれていない障がい者は数に含まれないので注意してください。
なお、雇用義務がない企業でも、実際に障がい者を雇用していれば、申請が可能です。
※令和8年7月以降の法定雇用率。令和6年4月~令和8年6月までは2.5%に据え置き
取組・成果・情報開示の審査結果
もにす認定をうける審査要綱は、取組・成果・情報開示の3点です。それぞれ、以下のような内容が審査されます。
・取組:障がい者が働きやすい環境づくりや障がい者がやる気を持って取り組めるような仕事の創成、さらに、障がい者をサポートできる組織づくり。
・成果:雇用状況などの数的側面とキャリア形成などの質的側面の両方。
・開示:取組や成果をオープンにしていること。
もにす認定を受けるには最低点をクリアしつつ、3分野合計で20点以上(特例子会社は35点以上)を取得することが条件です。
また、かつて「もにす認定」を受けていたが取り消された経験がある場合、取り消しの日から起算して3年以上経過している必要があります。
もにす認定制度は、2022年よりはじまり最初に認定されたのは3件でした。もにす認定制度はまだ始まって10年未満の新しい制度で、まだ知名度も高いとはいえません。
しかし、障がい者雇用がもっと進めばもにす認定制度の知名度も上がってくる可能性は十分にあります。
【2025年最新】認定基準の見直しの動き
厚生労働省は2025年11月11日、障がい者雇用の「量」だけでなく「質」そのものを高める観点から、もにす認定制度の見直し案を研究会に提示しました。
今回の見直しでは、これまで300人以下の中小企業のみが対象だったところから、新たに大企業も対象に含める方針です。従来、多くは企業側が自己評価という形で判断されていた基準から、「障がい者が職場で能力を発揮し、安定的に働けるか」を重視する評価へと転換される可能性があります。
具体的には、OJTや障がい特性に配慮した雇用管理など、就労の質そのものを評価軸とすることが検討されています。また、「満足度/ワーク・エンゲージメント」などの項目について、より客観性・統一性のある評価方法への変更が検討されています。
もにす認定制度を利用するメリット
もにす認定を受けられると、さまざまなメリットがあります。ここでは、代表的なメリットとして以下の3つを紹介します。
・認定マーク(愛称:もにす)の使用許可が受けられる
・企業のイメージアップにつながる
・採用の競争力を高められる

認定マーク(愛称:もにす)の使用許可が受けられる
もにす認定を受けると、厚生労働省から認定マークの使用許可が受けられ、以下のような場所に使うことができます。
・商品パッケージ(包装紙など)
・会社及び商品の広告(もにす認定を受けました、と宣伝が可能)
・取引や役所に提出する書類
・営業所や事務所に掲示できる
・公式サイトなどインターネット上
・求人広告
自治体で受けられる優遇は自治体ごとに異なるので、申請を検討している方は自治体のホームページ等から確認しておくことがおすすめです。
企業のイメージアップにつながる
障がい者雇用に前向きであり、一定の実績がある企業は消費者や取引先はもちろんのこと、社会全体からプラスのイメージを持たれます。小さな企業であっても、障がい者雇用をきっかけに知名度が上がる可能性は十分にあるでしょう。
また、障がい者雇用をきっかけに新しい仕事を創成した場合は、全国規模で宣伝できる可能性があります。このほか、企業がイメージアップすれば有利な条件で銀行などから融資を受けられる可能性も高まるでしょう。
採用の競争力を高められる
もにす認定は、多様性を尊重し、誰もが活躍できる職場環境を整備している証です。
認定企業の多くが「求職者からの問い合わせ増加」や「応募者の質の向上」を実感しており、優秀な人材確保に役立ちます。障がい者雇用に前向きな企業姿勢は、障がいの有無にかかわらず、働きやすい職場環境を求める求職者にとって魅力的な要素となっています。

もにす認定制度によって受けられる優遇措置
もにす認定制度を利用すると、自治体から優遇を受けられる可能性があります。特に、以下の3つの優遇措置は押さえておくと良いでしょう。
厚生労働省・都道府県労働局・ハローワークの周知広報の対象となる
もにす認定を受けると、社会的認知度を高められるだけでなく、ハローワークの求人票に認定マークを表示できます。ハローワーク以外に一般に求人を広告したり、就労移行支援に配布する求人票や文書にも認定マークを使ったりすることが可能です。
また、認定事業主の企業名やその取り組みが、厚生労働省および都道府県労働局のホームページに掲載され、広く周知されます。これにより、障がい者雇用に積極的な企業としての認知度や企業イメージが向上します。
働き方改革推進支援資金を有利な条件で受けられる
「働き方改革推進支援資金」とは、日本政策金融公庫が実施している融資制度であり、働き方改革に取り組むための設備資金や長期運転資金とすることを目的とした貸し付けです。
一例を挙げると、「働き方改革推進支援資金(国民生活事業)」では最大7,200万円、「働き方改革推進支援資金(中小企業事業)」では最大7億2,000万円の融資が受けられます。
働き方改革には、非正規雇用の処遇改善や障がい者雇用の促進も含まれます。例えば、障がい者が働きやすいように、読み上げ機能があるパソコンソフトを導入する、スロープを付けるといったことにも費用を使えます。
もにす認定を受けられれば、信用度が高まって有利な条件で受けられる可能性があるでしょう。
日本政策金融公庫は、一般的な金融機関より企業にとって有利な条件で受けられる融資が複数用意されています。その分審査が厳しい傾向があるので、もにす認定を受けられた企業と、受けられない企業では融資を受けられる金額に差が出る可能性もあるでしょう。
公共調達における加点評価を受けられる場合がある
国や地方公共団体が実施する公共事業の入札(総合評価落札方式など)において、もにす認定企業は加点評価を受けられる場合があります。
自治体によって評価の方法や加点の内容は異なりますが、障がい者雇用に積極的な企業として優遇措置を受けることで、公共事業への参入機会が拡大する可能性があります。具体的な優遇内容については、各自治体の入札制度をご確認ください。
もにす認定を受ける流れ
もにす認定を受ける流れの基本は、以下のとおりです。
1. 厚生労働省のホームページから、申請書類をダウンロードする
2. 都道府県労働局に申請書類を提出する
3. 都道府県労働局による認定審査を受ける
なお、ハローワークを通しても申請は行えます。労働局が近くにない場合や、ハローワークのほうが申請しやすい場合はハローワーク経由で提出してください。
また、審査はハローワークの職員が職場に調査に訪れ、口頭による質問もあります。
そのため、虚偽の報告をしても訪問でバレる可能性は非常に高いでしょう。申請書類は正確に記入してください。
補正の指示や申告書の再提出が求められる場合もあります。
審査の結果が出るまで2~3か月ほどかかります。認定された場合は「基準適合事業主認定通知書」が送付され、認定が見送られた場合は「評価基準採点表」と「基準適合事業主不認定通知書」が送付されるので、不合格になったら採点表を確認して何が足らかったのか確かめてみましょう。再申請も可能です。
まとめ
もにす認定はまだはじまって10年未満の新しい制度であり、知名度もそれほど高いとはいえません。しかし、これから障がい者を雇用する企業が増えるにつれ、メリットも大きくなっていくことが予想されます。企業のイメージアップにも役立つので、チャンスがあったら申請をしてみるのがおすすめです。
自治体や国に積極的に企業の宣伝をしてもらえる可能性もあります。必要ならば、ハローワークで詳細を聞いてみてもいいでしょう。厚生労働省の管轄機関なので詳しく教えてもらえます。

この記事を書いた人
サンクスラボ編集部
サンクスラボ株式会社が運営するメディアの編集部 。 障がい者雇用にかかわる情報を日々お届けします。