成長企業iYellの挑戦――事業拡大とともに進める多様な人材活躍の仕組みづくり
- 公開日:
- 2025.11.04
- 最終更新日:
- 2025.11.04
「住宅ローンをテクノロジーの力でもっと便利に」――。
住宅ローンテックスタートアップとして革新的なサービスを展開するiYell株式会社様。創業10年目を迎え、社員数は280名規模に拡大。事業成長とあわせて、多様な人材が安心して力を発揮できる環境づくりにも力を入れています。
今回は、人事担当の伊藤様にサテラボ導入の経緯、実際に活用いただいた感想、そして今後の展望について詳しくお話を伺いました。
企業プロフィール
会社名:iYell株式会社
URL:https://iyell.co.jp/
業種:不動産コンサルタント
従業員数:280名(2025年6月末時点/グループ会社を含む)
障がい者雇用で抱えていた課題:業務の切り出しと法定雇用率の達成インタビューにご協力いただいた方
iYellists Success部 伊藤様
障がい者雇用の課題背景とサテラボ導入の経緯

― 本日はよろしくお願いいたします。御社にとって障がい者雇用への取り組みは、サテラボの導入が最初だったと伺っています。当サービスを導入いただいた背景や、その決め手について教えていただけますか。
伊藤様: 御社を知ったきっかけは、社内で「自社だけで障がい者雇用のマネジメントを進めるのは難しい」という判断があったことです。
そこで、「マネジメントを外部に委託できる会社はないか」という視点で調べたところ、御社のサービスを見つけました。
弊社は創業10年目を迎えますが、働き方に関する制度がまだ十分に整っていない部分もあります。幅広い年齢層の社員が在籍しており、たとえば「介護と仕事を両立したい」といったライフステージごとのニーズも多様で、雇用に関する課題は少なくありません。
障がい者雇用についても「採用して終わり」ではなく、働き続けられるように十分なサポート体制を整えることが重要だと考えています。ただし、現状では障がいのある方を直接雇用し、自社だけで十分な支援体制を構築するにはリソースが限られているのが実情です。
いずれは自社内で支援体制を整えたいと思っていますが、それまでの間は専門的な知見を持つ外部機関の力を借りながら、障がいのある方が安心して働ける環境を整え、雇用を広げていきたいと考えています。
そうした背景から、障がい者雇用の管理やサポートを専門知識と経験をもって担っていただける点に魅力を感じ、御社にご支援をお願いすることに決めました。
データ整備から採用支援まで、幅広い業務で活躍

― 実際にサテラボを通じて採用された方は、どのような業務を担当されていますか?
伊藤様: 現在、弊社の新規事業チームにおける営業リストの精査業務などを中心にお願いしています。新規事業チームは少人数で運営しており、様々なチャネルで獲得した営業リストのデータ整備や登録作業を行っています。
具体的には、自社で管理している顧客管理システムに登録する際に、データが整備されていない部分を調べて修正するといった地道で正確性が求められる作業です。
また、空き時間には採用活動におけるスカウトメールの送信などもお願いしており、かなり柔軟に幅広く業務をお願いしています。
とても丁寧に誠実にお仕事をしてくださっており、事業部から依頼されたリストの精査もいつも綺麗にまとめてくださるので、事業部からも「ここまで丁寧にやってくれるなんて」と感謝の声があがっています。
支援員のサポートとサービスへの満足度
― 御社で活躍しているようで大変うれしく思います。支援員のサポートや当社のサービスはいかがでしょうか?
伊藤様: 大変満足しており、私たちの抱える課題に御社のサービスがマッチしていると感じています。
弊社は、多様な年齢層の社員が働いているため、雇用に関するニーズも様々です。特に、精神疾患のある方と一緒に働くことについては、私自身も経験が浅く、どのように接すれば良いか、業務をお願いする際にプレッシャーにならないかといった不安がありました。
そうした際に、担当してくださっている支援員さんが、とても柔らかく優しい方で、定例ミーティングのたびに親身に相談に乗ってくださいます。新しい業務をお願いしたいけれどそれが負担にならないか、といった細かな点まで相談できるので、本当に助かっています。
また、新しい業務を担当いただいた後も、きちんとケアをしてくださっていると伺っており、安心して業務を任せられています。
企業文化という点でも、弊社は社員同士のコミュニケーションを大切にしているのですが、新しい方が入社した際に、みんなが積極的に挨拶をするような文化があります。
もし、直接雇用していた場合、そうしたコミュニケーションへの対応も、社員側がどうすれば良いか悩む場面があったかもしれません。
御社のように、適切に線引きをしてマネジメントしていただくことで、双方にとって、より働きやすい環境になっていると感じています。
社内理解が広がれば、活躍の場も広がる
― これまでの取り組みや現状ついてお話しいただきましたが、今後の障がい者雇用を進めていくにあたって、新たに考えていらっしゃる取り組みや社内理解の促進など、目指していることがあれば教えてください。
伊藤様:社内理解については私も非常に重要だと感じています。
私自身、人事異動で障がい者雇用に携わるようになったばかりで、まだ社内にも「障がい者雇用とは」という理解が十分ではない部分があるかもしれません。
例えば、御社を通じて採用した社員が弊社で働いていることは人事業務上のリストなどでは把握できるのですが、社員から「どんな方だっけ?」と質問されることもあります。
もし、全社的に「サンクスラボさんと連携して障がい者雇用を進めている」ということがきちんと共有され、理解が深まれば、お願いできる業務の幅もさらに広がるのではないかと期待しています。
例えば、事業部から「この業務をお願いしたい」というアイデアが、より積極的に出てくるようになるかもしれません。そういった社内理解を促進する取り組みも、将来的にはできたら良いなと考えています。
テクノロジーで実現する、1人ひとりに最適な住宅ローン
―最後になりますが、iYell様の事業や今後の展望について可能な範囲でご紹介ください。
伊藤様: 当社は、住宅ローンをテクノロジーの力でより便利に、より多くの方にご利用いただけるようにすることを目指しています。
そのために、金融機関と住宅事業者をつなぎ、住宅ローン業務を効率化するプラットフォームを運営しています。
日本全国だけでも、住宅ローンは数多く存在し、お客様の職業や収入、ライフスタイルによって最適なローンが異なります。
例えば、フリーランスの方、公務員の方、それぞれの状況に合わせたローンがありますし、さらにはお客様それぞれのライフステージ等によって希望が変わるため、選択肢は変わってきます。
しかし、住宅メーカーは家づくりの専門家であっても住宅ローンの専門家ではないことが多いため、私たちが手続きのサポートしています。
こうした事業の取り組みを軸にしながら、今後は障がいの有無にかかわらず一人ひとりが安心して力を発揮できる職場づくりを進めながら、事業規模の拡大と組織体制の強化を目指しています。
事業のメインとなる住宅ローンプラットフォームの拡大をベースに、不動産会社及び住宅事業に特化した周辺サービス事業の展開、加えて金融機関ネットワークを活かしてフィンテックビジネスにも注力いたします。
― 本日はありがとうございました。事業の成長と働く環境づくり、その両方を大切にされているお話がとても印象的でした。今後の取り組みにますます注目していきたいと思います。