小さな水槽から、海の未来へ――「里海珊瑚プロジェクト」大阪・関西万博『BLUE OCEAN DOME(ZERI JAPAN)』展示レポート
- 公開日:
- 2025.10.24
- 最終更新日:
- 2025.10.24
写真提供:ZERI JAPAN
サンクスラボは、9月15日から10月12日にかけて大阪・関西万博『BLUE OCEAN DOME(ZERI JAPAN)』に催事参加していました。
ブースでは、障がいのある方々がITの力を活かしながら取り組むサンゴの保全活動を、水槽展示やパネルを通じて紹介。 沖縄の海で進む白化の現状と、テクノロジーと人の手によって生まれる“海を守る新しいかたち”を多くの来場者に伝えてきました。
海を守る新しい挑戦
写真提供:ZERI JAPAN

大阪・関西万博『BLUE OCEAN DOME(ZERI JAPAN)』の会場で、私たちは“海のいのち”を守る挑戦を紹介しました。
沖縄の海で進むサンゴの白化に対し、ITによる管理・観測技術「水槽DX」を活かして、サンゴを育て、海へ還す取り組みを続けています。
テクノロジーを通じて自然の再生に向き合うこの活動は、持続可能な未来を考えるきっかけとして多くの関心を集めました。
美しい水槽から広がる気づき

ブースでは、生きたサンゴと植え付け基盤を展示。
照明に照らされた色とりどりの水槽には、固いサンゴだけでなくやわらかいサンゴも並び、来場者からは「種類がこんなにあるとは知らなかった」という声が多く聞かれました。
水槽を覗き込む人々の表情には、驚きと関心が入り混じっていました。「数十年かけて成長するのに、水温が上がると一瞬で死んでしまう」という事実に、多くの来場者が深い関心を寄せていました。
美しい展示をきっかけに、海の変化や温暖化の影響に思いを巡らせる人も少なくありませんでした。
障がい者雇用が支える“海の再生”

展示では、サンゴの管理に障がいのある方々が携わっていることも紹介しました。
サンゴの生育環境を保つために、水槽の温度や光を繊細に調整し、日々の観察を重ねる作業は高い集中力と丁寧さが求められます。
「障がい者雇用が環境保全につながっている」という仕組みに関心を寄せ、「オフィスを見学したい」といった声も寄せられました。
テクノロジーと人の力が支え合うこの取り組みは、自然と社会の両方を守る新しい共生のかたちです。
サンゴから広がる“持続可能な社会”
写真提供:ZERI JAPAN

会期を通して、多くの来場者が沖縄の海の現状を知り、サンゴの白化という深刻な課題に危機感を覚えるとともに、私たちの活動に共感を寄せてくださいました。
今回の催事参加を通じて、テクノロジーを活かしながら障がい者雇用と海洋保全を両立させる新しい社会モデルとして、その意義をより多くの方々に届けることができました。
これからもサンクスラボは、ITと福祉の力を掛け合わせながら、人と自然が共に生きる持続可能な社会を目指して取り組みを進めていきます。
▶︎ 里海珊瑚プロジェクト公式サイト:https://satoumisango.earth/