トップ【企業向け】障がい者雇用Tips農園型障がい者雇用支援サービスとは?利用するメリットや導入する流れを解説

農園型障がい者雇用支援サービスとは?利用するメリットや導入する流れを解説

公開日:
2025.04.22
最終更新日:
2025.05.14

「農園型障がい者雇用支援」とは、企業が農園を活用して障がい者を雇用する仕組みです。障がい者の雇用義務があるが、職務の関係で仕事を創出するのが難しい場合などに利用されます。

本記事では、農園型障がい者雇用支援の概要やサービスを利用するメリット、デメリット、利用するまでの流れについて解説します。農園型障がい者雇用支援サービスの利用を検討している方は、ぜひこの記事を読んで参考にしてください。

定着率99%超えの障害者雇用支援サービス「サテラボ」
サテラボの詳細資料はこちらから

農園型障がい者雇用支援サービスとは?

はじめに、農園型障がい者雇用支援サービスとはどのようなサービスなのか、概要や目的、メリットを解説します。

障害者雇用促進法に基づき、常時雇用する労働者が40人以上の企業には原則として障がい者雇用の義務があります。

しかし、職種によっては障がい者に任せられる仕事を創出するのが難しいところもあるでしょう。農園型障がい者雇用支援サービスは、障がい者向けの仕事を創出する方法の一つでもあります。

障害者雇用枠で雇用した障がい者が農園で作業を行う仕組みを提供する

農園型障がい者雇用支援サービスとは、企業が農園や農地、農作業に必要な設備や器具などをレンタルし、障がい者雇用枠で雇用された障がい者に仕事として農作業を行ってもらうサービスです。

農園型障がい者雇用支援サービスを運営している会社が、障がい者の紹介から仕事の支援、さらに収穫した農作物の出荷まで行うため、企業が自社で農園を借りたり従業員が障がい者の就労サポートをする必要はありません。

農園型障がい者雇用支援サービスが注目される背景

農園型障がい者雇用支援サービスが注目される背景には、企業の法定雇用率引き上げへの対応や、、企業側の障がい者雇用ノウハウ不足や業務とのマッチングの難しさといった課題があります。

農作業は多様な作業があり、自分のペースで働けるため、障がい特性に応じた業務提供が可能で、ストレスの少ない職場環境を実現します。

これにより、障がい者の職場定着と企業側の負担軽減の両立が期待されています。

農園型障がい者雇用支援サービスを利用する企業側のメリット

農園型障がい者雇用支援サービスを利用する企業側のメリットには、以下のような点が挙げられます。

  • 障がい者を受け入れるノウハウが必要ない
  • 障がい者を受け入れる環境を整えなくてもよい
  • 障がい者をサポートする従業員を選出したり新しい仕事を創出したりする必要がない
  • 障がい者が会社に定着してもらいやすい

障がい者も健常者も分け隔てなく同じ会社で仕事をすることが理想ですが、障がい者を受け入れてスムーズに仕事をしてもらうのはノウハウと技術が必要です。長年障がい者を受け入れてきた会社であっても、障がい者ひとりひとりに合わせた仕事を創出するのは難しいケースもあるでしょう。

急成長した会社の中には、「事業を充実させるだけで手いっぱいで障がい者雇用までは難しい」「受け入れるスタッフの負担が大きすぎて、スタッフのサポートが大変」といった意見もあります。

農園型障がい者雇用支援サービスを利用すれば、障がい者雇用もできて会社側の負担を減らすことができます。

農園型障害者雇用支援サービスを利用する障がい者側のメリット

一方、就業を希望する障がい者側から見ると以下のようなメリットが挙げられます

  • 体調やメンタルに合わせてストレスなく働ける
  • 仕事が「農業」と決まっているので、入社してからのミスマッチがない
  • 自分のペースでリカバリーしやすい仕事ができる
  • 農園型障害者雇用支援サービスには障がい者をサポートするノウハウが整っている

障がいの種類によっては「体調の波が激しく仕事ができる日とできない日の差が大きい」「目に見える障がいはないが、精神的な障がいがあるためできる仕事が限られている」「一度にたくさんのことを覚えられない」「理解に時間がかかる」といった悩みを抱えている方もいるでしょう。

職種によっては、業務の多くが高度な知識や高い技術が必要なものもあります。また、経験があっても、障がいによって理解力や判断力が低下して、前と同じように仕事ができない場合もあるでしょう。

農園型障害者雇用支援サービスを利用すれば、職種に関係なく仕事は農業です。自分のペースで分かりやすい成果があげられる仕事ができるのは、大きなメリットです。

また、サポート体制がしっかりしているのでいざとなったら体調などの相談もできます。障がいに対して理解ある職場で働ければ、長期間の就労が可能な方も多いでしょう。

農園型障がい者雇用支援サービスを導入する流れ

農園型障がい者雇用支援サービスを導入するまでの基本的な流れは、以下のとおりです。

  1. 農園型障がい者雇用支援サービスを実施している業者をピックアップする
  2. ピックアップした業者の実績を確認して、自社にあっているか確かめる
  3. 資料を請求して複数の業者を比較検討する
  4. 契約する業者を決定して導入する
  5. 雇用している障がい者からヒアリングして、就業の状態を確認する
  6. 必要ならば、業者に改善を求める

農園型障がい者雇用支援サービスを提供しているところは複数あり、それぞれサービスが異なります。自社の体制や求めているサポートが得られるのかしっかりと比較検討をして導入を決めるのが良いでしょう。

また、導入して終わりではなく、定期的に雇用している障がい者にヒアリングを行い、問題なく働けているか確認するようにしましょう。

農園型障がい者雇用支援サービスを導入する際の注意点

最後に農園型障がい者雇用支援サービスを導入する際の注意点を紹介します。

農園型障がい者雇用支援サービスは障害者がストレスなく働けるメリットがある一方、すべての障がい者に合っているとは限りません。

雇用する障がい者の方の希望も聞く

障がい者の方に任せられる仕事が少なく、障がい者雇用のノルマを達成するためにどうしても農園型障がい者雇用支援サービスを利用する場合は、雇用する障がい者の希望を聞くことも大切です。

2024年4月より、雇用しなければならない障がい者の人数が増え、今後更に法定雇用率は引き上げられます。農園型障害者雇用支援サービスに受け入れてもらうにも限度があるでしょう。

農園型障がい者雇用支援サービスを利用しながらも、少しずつ社内に障がい者を受け入れる体制を作っていくことが必要です。そして、少しずつ農業以外の仕事を任せられるようにしていくのがおすすめです。

まとめ

今回は、農園型障害者雇用支援サービスの概要や注目されている理由などを紹介しました。

障がいにはさまざまな種類があるため、マニュアルを作ってその通りに指導すればうまくいくとは限りません。また、障がい者の中には農業のようなマイペースで行う作業が最も向いているケースもあるでしょう。

だからといって、障害者雇用の枠をすべて農業に割り当てず、少しずつでも会社が障がい者を受け入れられるように環境を整えていくことが大切です。

この記事を書いた人

サンクスラボ編集部

サンクスラボ株式会社が運営するメディアの編集部 。 障がい者雇用にかかわる情報を日々お届けします。

お役立ち資料

download