知的障害
知的障害とは
知的障害とは、認知機能の発達に遅れが見られることで、日常生活や社会生活を送る上で何らかのサポートが必要となる状態です。
知的障害は、大きく分けて「軽度」「中度」「重度」「最重度」の4つの段階に分けられます。各段階によって必要とされるサポートのレベルも異なり、軽度であれば周囲の配慮で就労できるケースも多い一方、重度以上になると日常生活においても常に介助が必要になる場合もあります。
知的障害の程度 | IQ | 適応年齢 |
軽度 | 50~70 | 9~12歳 |
中度 | 35~50 | 6~9歳 |
重度 | 20~35 | 3~6歳 |
最重度 | 20未満 | 3歳未満 |
知的障害の特性は、大きく分けて以下の3つに分類されます。
- 認知機能の遅れ
知的障害の中核となる特性です。記憶力、注意力、言語理解力、判断力などに遅れが見られます。新しいことを学ぶのが難しかったり、複雑な指示を理解するのに時間がかかったりします。 - 適応行動の困難
日常生活を送る上で必要な行動が難しい場合があります。食事、着替え、トイレなどの身の回りのことや、金銭管理、公共交通機関の利用、仕事など、年齢相応の行動に困難が生じることがあります。 - 社会性の困難
コミュニケーションや対人関係の構築に課題を抱える場合があります。相手の気持ちを理解することが難しかったり、自分の気持ちをうまく伝えられなかったり、冗談が通じないなどの特性が見られることがあります。
これらの特性は一人ひとり異なり、知的障害の程度によっても大きく変わります。知的障害のある方が働きやすい職場環境作りのためには、それぞれの特性に合わせた配慮が必要です。